レッツ・バザー

lo-tus2006-06-28


先日バザーに行ってきた。何かを買いに行ったわけではなくて、今回は売るほうにかり出されたのだ。みんなから集められた「眠れる宝物たち」(ガラクタなんて決して言いません!)を陳列すると、さすがに時代も国籍もバラバラなカオスな商店ができあがって、なかなかの妖しさ。あるコンセプトを元にアイテムを選ぶのが「セレクトショップ」ならば、バザーはその逆。ノン・セレクトショップ!!
食器、衣服、電化製品、本、おもちゃ、インチキ臭い健康グッズなどなど、集まったモノたちは、何とも言えない臭いがある。そこで、バザーの名物ベスト3を勝手に選んでみた。
たとえば、こんなものたち・・・
●コーヒーカップ&ソーサーのセット
贈答にもらったモノだと思うけど、どうにも使い道がなく何年か押し入れにキープした末に出てきた「黴くさい新品」。引き出物かお祝い返しかといった風情。どこの家の押し入れにも必ずこういうのがある。相手が喜ぶかどうかなんてあまり考えないのがジャパニーズ「贈答品」である。欧米諸国の人に「ナゼ、ニポンジンハ〜、アイテノコノミヲキカズ、プレゼントスルデスカ〜?オカエシハ〜、ギムデスカ〜??」と突っ込まれたら、困るよな。こういう「とりあえずな物」がゴロゴロしている日本のギフト市場とは不思議な世界と割り切ろう。
●人形
こういうところで見つける人形はちょっと怖い。特に古い日本人形なんて、おもちゃの隙間に座っていたりするだけで恐怖。単なるモノではなくて、いっぱい「情」がこもってそうだから。買って帰ろうものなら、夜中に勝手に歩き出したって、それはそんなもんだと納得できそう。でもこれが必ずいるのだ、バザーには。この日はサンタクロースの衣装のキューピーさんを発見。素肌に赤い衣装をかぶせてあるのがどうにも無理矢理感があって、いたたまれなくなった(多分手作り)。クリスマスケーキを囲む親子の風景が浮かんだが、すぐに「あの頃のクリスマスは楽しかったのに・・・」なんて、ついついネガティブな想像が働いてしまうのは、人形のせいでなくて、ハイ、本当は僕のせいです。みなさん、人形は大事にしよう。
おばちゃんファッション
さびれた商店街の洋品店に並んでるような、「おばちゃん婦人服」も定番。このおしゃれ着だけは今も昔も変わらない。どれだけ古い物でも懐かしい感じがしないのはなぜ?柄は派手なんだけど色は地味で、それプラス和テイストが入っていたり。光りモノ、ラメの類はコテコテで、どう見ても必要以上。似合うか似合わないかなんて気にしない。何でも強引に取り入れMixしてしまう、おばちゃんたちの無敵の世界観が服の上に具現化しているようだ。これはもう現代日本の民族衣装といっても、そんなに的はずれではないだろう。

バザーの店頭に立ってみて、本当に日本にはモノがあふれているんだと実感した。「いらないもの」がこれだけあるんだから。しかしもっと驚いたのは、バザーにはマニアがいるということ。開店間際はラッシュ状態!鞄いっぱい買って帰る方もいらっしゃる。閉店の時には、山のようにあった商品がほとんど売れてしまった。モノ余りもすごいけど、人の物欲もすごいな〜。でも、捨てられそうなモノが、どんどん拾われ生き返ってゆくのは気持ちのいいものだ。僕だって、流行のものより捨てられそうなものの方に心奪われることが多い。