2007-01-01から1年間の記事一覧

品格アレルギー

去年のベストセラー『国家の品格』に続いて、今年のベストセラーは『女性の品格』。相変わらず出版界では品格ブームの様相。試しにアマゾンで和書→品格で検索してみると、もっとたくさんの品格本が出てきました。『男の品格』とか『トヨタの品格』とか・・・…

時を止める音楽

Roger Nichols & the Small Circle of Friendsが約40年ぶりのセカンドアルバムを出しました。再結成新録というと、期待外れに終わることも多いので、嬉しさ半分不安半分で聴いてみると・・・、こ、このコーラスは本物。まぎれもない「ロジャニコ」。こんなこ…

以心伝心

突然ですけど、やすし・きよしの漫才って、やっぱり圧倒的に面白かったですね。 年が明けると横山やすしさんの13回忌だそうで、それに合わせた記念イベントも行われると最近の関西発のニュースで報じられていて、ふとあの史上最強の漫才を思い出しました。 ●…

手帳

ここ何年か、僕は「ほぼ日手帳」ユーザーです。自由な形式で書き込めるのが便利だし、毎日の格言(?)も退屈な会議の暇つぶしになるというので、いろいろと重宝してます。一旦慣れてしまうと、他の手帳が堅苦しいもののように思え、毎年買う習慣がついてし…

2つの“Live”

ウチのレコード棚にもいろんなジャンルの「ライヴ盤」というのが結構な数あるんですが、その中にあって、何度聴いてもシビレてしまう極めつけの2枚があります。そして偶然、この2枚はアルバムタイトルが同じ。ただ単に“Live”と名づけらた名演。お互い70年代…

I Say a Little Prayer

ポップスの神様みたいな人が、この冬大阪にもやっ来ると聞いてチケットを手配中。 バート・バカラック。 彼の作る音楽は、ほとんど実験的と言っていいぐらい、変な技巧とか意表をつくアレンジとか・・・とにかくスゴイんですけど、にもかかわらず奏でられる…

未知との遭遇

あれは先日、夜の8時頃、車で山間の田舎道を走っていた時のことでした。日が暮れたあとの山道には街灯も人通りもなく、ヘッドライトだけを頼りに少し不安げに運転していたんです。するとその時、突然前のほうから激しい光に襲われたんです! 「ワッ〜!未知…

赤と白

早いものでもう12月。「年末」という言葉の響きに軽い目まいを覚えてしまう今日この頃。この時期になるとそろそろ、今年の「10大ニュース」とか「重大ニュース」なんていう企画が必ず出てきます。ふり返ると、今年は食べものに関するニュースが多かったです…

歌謡曲で行こう!

『ミュージック・マガジン12月号』が「帰ってこいよ、歌謡曲」という珍しい特集を組んでいて、これがなかなか面白かった。中でもびっくりしたのが西城秀樹インタビュー。彼は70年代からアイドルで(小さい頃僕もみんなも「ローラァ〜!!!」と、力の限り叫…

年賀状Watch

僕はあまり年賀状を積極的に増やすタイプではありません。毎年必ずくれると分かっている人に対しては先回り書くけれど、それ以外はほとんど書きません。こんな僕にでもご丁寧に、「本年もよろしくお願いします」と賀状をくださる方に対しては、つつしんでお…

(25)秘仏に出会う

毎年春と秋の恒例行事「京都非公開文化財特別拝観」。この秋は17スポットの公開があって、たまたま無料招待券が手に入ったことと、そしてたまたま家の近くにあったという理由で尊勝院(そんしょういん)というお寺に行ってきました。今回は何の予備知識もな…

不思議の国の泣き笑い

ここのところ政界が賑やかですね。と言って、今日は政治の話をしようってワケじゃありません。政治家の表情の話。 最近自民党が作った新ポスター。福田首相就任後初の宣伝ポスターとなるそうで、顔を正面から大きくとらえています。制作者(らしき人)のコメ…

言葉は生きもの

最近のニュースによると、来年1月に発売される広辞苑第6版で、新しい言葉が約1万語追加されるそうです。ちなみに広辞苑全部で収録されているのは約24万項目。今回追加されるものの中には「着メロ」「うざい」「逆ぎれ」などナウなヤングにバカウケの(←あ、…

アメリカの夜

映画が好きな人はたくさん居るけれど、映画に命を賭ける人となるとやはり映画監督でしょう。トリュフォー「アメリカの夜」を観て、つくづくそんなことを思いました。 この映画は映画の制作過程を愛憎たっぷりに描いた、映画のための映画です。監督自身が監督…

鳥と蜂

昨日は大阪クアトロの「the bird and the bee」のライヴへ。彼らのファーストアルバムが出た時、CDを1日中リピートしていたこともあるほど麻薬的な魅力のあるマジカル・ネジクレ・ポップミュージック。その音楽性をひと言で言うならば・・・ 「デビッド・…

お茶のココロ

実は最近、密かに思っていることがあります。もうすぐ「茶道」がブレイクするのではないかと。いろいろと兆候はあって、例えば、少し前に出ていた雑誌「CASA BRUTUS 日本建築のデザイン基礎知識2」では、茶室や茶道が大々的に取り上げられていたし、地元京…

白昼夢

愛犬家の方というのは多いもので、休日の京都御苑ともなるといろんな犬を連れた人がたくさんいます。犬の種類もさまざま。大きいのやら小さいのやら、賢そうなのから自由奔放なのまで・・・。 そんなふうに眺めていると前のほうから、一人の女性がやはり犬と…

かたがき

京都出身のマリンバ奏者・通崎睦美さんは、ほかにもエッセイスト、アンティークきものコレクターなどという肩書きを持ち、マルチな活躍をしていらっしゃっる方。また、きもの姿に自転車というスタイルで京都を駆け回る、とてもチャーミングな方です。最近は…

SWEET SURPRISE

前に北欧デザインについて書いたが、偶然にも最近一番気に入っているレコードがやっぱり北欧系。イェレーヌ・ショグレンの『SWEET SURPRISE』というスウェディッシュ・ジャズ・ヴォーカルアルバムのこと。「甘い驚き」なんてタイトルがキャッチーだし、そも…

Nordic Modernism

「北欧モダンデザイン&クラフト」展を見に、京都市立美術館へ。北欧デザインがいいぞ、てのはずいぶん前から言われ続けていますが、これだけまとまった数を見られる機会も珍しいと思い、楽しみにしていました。シンプルで機能的、そして美しく大胆な形の家…

(24)京都駅に行っチャオ

最近、京都駅に映画館が出現しました。京都駅ビル誕生10周年ということでいろんなイベントが開かれていて、その一環として「駅ビルシネマ イタリア映画祭」のために作られたミニシアター。10周年とイタリアがどういう関係があるのかは知りませんけれど、新旧…

本のジャケ買い

最近は本をジャケ買いする人が増えているそうです。ジャケと言っても本だから「装丁」か。ある記事によると、大宰治『人間失格』の文庫カバーをデスノートの小畑健さんのイラストに変えたら3ヶ月で10万部売れたとか。夏目漱石『こころ』、武者小路実篤『友情…

Sketch of Ehime(2)内子

昔、友達がこんなことを言ってました。愛媛県の人は、フランス語を勉強する時に「こんにちは」を「ポンジュース(≒ボンジュール)」と覚えるらしいよ・・・と。その時僕は迂闊にも、一瞬信じかけたのでした。 えーっ、余談はさておき、愛媛ツアー2回目。●内…

Sketch of Ehime(1)松山

束の間の休暇を使って四国へ。その昔、四国は船か飛行機でなければ行けない“海外”だったのに、今や瀬戸内海にはいくつもの橋がかかり、ハイウェイ1本で行ける場所になりました。速い。今回は初めて愛媛まで長距離ドライブ。穏やかな瀬戸内海に浮かぶ小島は、…

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今日、こんな見出しのニュースが配信されていた。 「ロックスター、やはり短命=売れて5年間の死亡率、一般人の3倍」以下、記事を引用させていただくと・・・ エルビス・プレスリーら、北米と欧州で1956〜99年に有名になったロックやラップなどのミュージシ…

カゼのたより

一時期の暑さも少し衰え、足元に転がった蝉の亡きがらを見るにつけても季節の変わり目を感じている今日この頃。BGMは「Summertime(byガーシュイン)」で過ぎゆく夏を思い出したかったところなのですが、そうやってちょっと後ろ向きになりかけた、心のスキを…

街のあかり

主人公はどんどん、どん底に落ちていくのに、ある種の可笑しみを感じてしまうのはなぜでしょうか?理由はいろいろあるけれど、一つにはカウリスマキ映画に出てくる彼らの「顔」ではないかと思うのです。監督が使う俳優には、好みの「顔」が表れます。例えば…

澁澤龍彦の古寺巡礼

「澁澤龍彦」と「古寺巡礼」という言葉の取り合わせが意外な感じがして読みはじめた本。そう、シブサワ・ミーツ・ジャパネスク。 僕は今まで、さほど澁澤さんの本を読み込んでいるわけではないので、とにかくイメージが先行していたのです。サングラスの似合…

インランド・エンパイア

3時間スクリーンに釘付け。久々に摩訶不思議な映像に酔いました。 今世界で最も新作が待ち遠しい映像作家、そして世界で一番メジャーなインディーズ監督、デビッド・リンチの「インランド・エンパイア」を見てきました。 前作の「マルホランド・ドライブ」と…

たそがれ音楽

夏のドライブにと、その昔よく聴いていたイザベル・アンテナ「Hoping for Love 」の古いカセットテープ(いまだにこういうアナログ機器も愛用)を車に持ち込んだところ、思いのほか気持ちよく、ヘビーローテーションと化してしまいました。A面はアンニュイ…