言葉は生きもの

lo-tus2007-11-02


最近のニュースによると、来年1月に発売される広辞苑第6版で、新しい言葉が約1万語追加されるそうです。ちなみに広辞苑全部で収録されているのは約24万項目。今回追加されるものの中には「着メロ」「うざい」「逆ぎれ」などナウなヤングにバカウケの(←あ、これは死語ね?)言葉もたくさん含まれているとか。アノ広辞苑に載るぐらいだから、これらの言葉は市民権を得たということなんでしょう、きっと。
年配の方の中には「あんな乱れた日本語を使うなんて、今の若いヤツぁ〜」とおっしゃる方もいるでしょう。しかし、言葉は生きものです。時代とともにアメーバのように形を変えます。その年配の方の言葉遣いだって、昔の戦国武将が使っていた言葉と比べればぜんぜん軟派で、「礼儀知らずの無礼者!」ということになるでしょう。だから多少変な言葉が出てきても気にしない。社会やライフスタイルの変化によって言葉は常に生まれたり死んだりしているし、響きやニュアンスも変わる。一時の流行語ならブームが去れば(つまり社会が必要としなくなれば)自然に淘汰され消滅するし、逆に何百年も形を変えないまま生き残る言葉は本当に必要な言葉なのでしょう。
ところで、パソコンの普及とともにカタカナ語ってやたらと増えたと思いませんか?コンピュータやインターネットは英語圏であるアメリカで開発されたものだし、あの二進法の世界は「YES」か「NO」かの二者択一によって意思決定をする欧米人の感性にぴったりの道具なのだと思います。つまりコンピュータを扱うのに英語(カタカナ語)は適しているのは確かですが、そのカタカナ語が日本人のビジネス会話や日常会話まで侵食しているケースを時々お見受けします。
例えば、僕が実際に仕事でもらったメールから一部引用すると・・・
「先般よりアナウンスしておりましたように、来週何れかの日時にてスタッフMeeting行いたく、スタッフ アサインの上、集合お願いします。」
「スケジュールがタイトですので、関係各位、社内ブリーフィングを行いたく・・・ユニークなサービスサイト&可能性は多々秘めているとは思われますが、ビジネススキームとして捉えると、1Moreアィデア必要かと思われます。」
?????
そりゃ僕が無知なだけかもしれません。でもアサインって何?ブリーフィングって何??ビジネススキームって何だぁ〜???・・・ああ、ここはどこ?私は誰??・・・と、こんなふうに悩んでしまった次第です。悩んだ揚げ句、こういうよく分からないメールは・・・適当に無視するに限ります。
さっきのメールの送り主が長嶋茂雄さんなら許せるんですが、そうじゃなくて身近な仕事仲間。すると、このまま行くと国際化とかなんとかで、日本語の半分以上がカタカナになるかもしれませんね。そうなったら広辞苑が今よりもっと分厚い本になって、辞書ではなくて筋トレの器具として重宝がられたり、いや逆に古い日本語が駆逐されて薄っぺらくなり、そのへんの英和辞典と見分けがつかなくなるかも。さてさてどうなるんでしょうか???分かりませんね。だって言葉は生きものですから。