時を止める音楽

lo-tus2007-12-24

Roger Nichols & the Small Circle of Friendsが約40年ぶりのセカンドアルバムを出しました。再結成新録というと、期待外れに終わることも多いので、嬉しさ半分不安半分で聴いてみると・・・、こ、このコーラスは本物。まぎれもない「ロジャニコ」。こんなことがあっていいんでしょうか!!!(涙々)。
美しいメロディー、華麗なコーラスワーク、マジカルなアレンジ。そしてファーストアルバムのみずみずしさそのままで、さらに音に脂が乗ったような深み・・・。売れては解散していくグループが多い中、長い沈黙の後、こんな傑作セカンドを届けてくれるなんて・・・。40年の準備期間(熟成期間)を要した待望のセカンドのタイトルは「Full Circle」。“Small Circle”がついに「Full=全開」といったところでしょうか?
一昨年だったかな?Vashti Bunyanが30年ぶりにセカンドアルバムを出した時もビックリしたものですが、彼らの音楽は「時代を超えても、良いものは良い」ということの証明でしょう。後で、何度でも再評価されるために用意された音楽。
実はこれはまったく個人的な感覚ですけれど、今年はロジャニコ復活の前兆をなんとなく感じていました。というのは最近偶然手に入れたアルバムの中でロジャニコの曲のカバーをいくつも聴いていたし、また「このきれいなメロディー、誰だろ?」と気になって調べてみると、そこにRoger Nicholsのクレジットがあったり・・・。そんなわけで、メロディーメイカーとしてのRoger Nicholsを何度となく意識して、彼の仕事の素晴らしさを再認識していた今日この頃。
また今年も終ろうとする慌ただしい中、この奇跡のような音を聴いていると、40年の歳月とか、これから迎えるであろう新しい時間とか、そんなことは忘れて一瞬時が止まります。