(19)不思議・伏見稲荷 その1 

lo-tus2007-02-08


先日、京都でも指折りの「異界」伏見稲荷と、その背後に広がる稲荷山(海抜233m)に登ってきました。かれこれ十数年ぶりという久しぶりのハイク。時は経っても、あのディープな空気は全然変わってませんでした。正直ちょっと不気味なんですが、そのくせちょっと魅かれてしまうという危険な(?)スポット。さあ、行ってみましょう。

●参道の名物
まず神社に向かう参道は、昭和風情が香る、ええ感じのレトロ・ストリート。昔からの土産物店には達磨さん、招き猫、福助などが雛壇状に無数に並び、土産物界の三十三間堂状態に。そんな中で突如飛び込んでくるのが「名物 すずめ焼き」の看板。文字通り、姿焼きの串が売られています。おいしいという噂ですが、ボクはまだ食べる勇気がありません。

●めくるめく千本鳥居
本殿でお詣りを済ませて稲荷山方面へ。坂道に沿ってずーっと続く朱色の鳥居が、有名な「千本鳥居」です。思えばさっきの土産物店の無数のアイテムは、この鳥居群の伏線だったか!?
入口が二つ並んでいるので右に行くか左に行くか、運命の分かれ道のようにドキドキしながら選びます。どちらも全く別世界に続いているんじゃないかと思わせるほど、ミステリアスなアプローチ。この鳥居、実は一本一本、個人や法人が寄付したものだそうです。その数千本どころじゃない「千本鳥居」。ひとつひとつに人の情念が乗り、しかもトンネルになっている・・・、そう考えると思わずめまいが。クラッ。

●異界めぐり
どんどん階段や坂を上り、山全体が御神体の稲荷山を登ります。途中も鳥居のトンネルが続いているし、祠(ほこら)や塚も点在。普段、地上で見る祠とは違った風情。とにかく至る所に、鳥居が集積しています。登れば登るほど、どんどん空気が濃くなっていく気がするのはどうして?
ところどころローソクがともされていたり、湧き水が落ちてきたり。ちょっと水を飲んでみると・・・、おいしい。いよいよ引き返せない所にきちゃったな・・・、という気がしてくるのもこのあたり。ここは神の懐。

さてこのあと、いよいよ頂上へ。そして世にも不思議な出来事が・・・
《つづく》