Cafe Lotusの社会人心得講座

lo-tus2009-03-25

4月が近づき、新入社員向け「社会人のためのビジネスマナー講座」などという企画をいろんなメディアで見かけます。ちょっと読んでみると、例えばあいさつは笑顔で大きな声でとか、お辞儀の仕方は会釈15度、敬礼30度曲げるとか、電話が3コール以上鳴ったときは「大変お待たせしました」と声をかけるとか・・・。
しかし僕は働き出して長いですが、こういうマニュアルにのっとった行動がほとんどできてないなと気付きました。他のみなさんもきっとそうでしょう(ですよね?)。いくら「あいさつは大声で」と言われても、朝っぱらから大声で「おはようございます!」と笑顔で近づいてくるようなヤツは幸い僕の周りにはいないし、もしいたとしたら多分逃げます。
新入社員諸君にアドバイスするならば、「ビジネスマナー」をまともに実行すると時としてかなり奇妙な行動に映ることがあるので、必ずしも守っちゃいけない、と。このように、必要性が疑われるようなマニュアル(仕組み)がたくさん存在する「社会」とは、面倒で不可思議なステージと思ったほうが良いです。もっとも「一流企業の受付の仕事をやりたい!」なんて人だけは、一応マスターしといたほうがいいとは思いますがね。
そんなわけで一般的なビジネスマナーはあまり現実的ではないので、今日はCafe Lotus独自に開発した社会人心得講座をやってみたいと思ったのですが、その前にまず「社会人」なる言葉から吟味してみましょう。実はこの「社会人」という言葉が、僕はどうも馴染めないのです。字を見たまま解釈すると「社会人=社会を構成する人」となるはずなのに、我が国ではそうではない。社会人とは、ほぼ「働く人(ビジネスマン)」と同義語になっているところに違和感を感じます。専業主婦や老人や子どもだって、役割を持って社会を構成している一員であるはずなのに「社会人」とは呼ばれませんよね?よく「学校を卒業して社会に出る」なんて言い方をしますが、学校だってひとつの社会ではないでしょうか?
これらは、今の世の中ビジネスに偏り過ぎていることの現れなのだと思います。この偏りは、街を歩いて見るとよく分かります。都心部は会社や商業施設ばかり。交通の便のよい、みんなが集いやすい場所なんだから、もっとふれあいが必要な子どもや老人のための施設だってあったっていいと思うのですが。
あ、話が逸れそうなので、そうそう社会人について。それでは、立派な社会人になることは、立派なビジネスマンになることを意味するのでしょうか?その立派なビジネスマンのしていることといえば・・・自社の数字目標のためなら倫理も無視(強引営業、下請いじめ、派遣切りetc.)、見返りを期待した政治献金をしたり、環境を考慮しない開発をしたり、人事異動に一喜一憂したり、上にはペコペコ部下には威張ったり、家庭では肩身が狭かったり・・・。立派な社会人(と思われている人)は、必ずしも立派なことをしているわけではないことが分かります。
そろそろ「社会人」という言葉の定義自体を、みんなが疑ったほうがいいのではないでしょうか?社会人、社会人って気張らずに、自分に適したことを気楽に普通にやっていければそれが理想。まあなんとかならぁ〜、という感じです。
といって前置きが大変長くなってしまったので、本題の講座のほうはまたいつか???