Harmony

lo-tus2009-03-21


春分の日は茶道の先生のお招きにあずかり、西陣粋伝庵にて茶道体験をさせていただきました。と言っても僕は座って何種類かのお茶とお菓子をいただいていただけなのですが・・・。その場の雰囲気は感じることができて、物珍しく新鮮な体験でした。ありがとうございました。慣れない場で緊張気味ではありましたけど、静かで整然とした空間に身を置くというのは清々しいものがあります。
どんな世界でもそうであるように、やはり「Harmony=調和」というものは大切だなと感じました。茶道空間なら、お茶、茶器、お菓子、畳、掛け軸、花・・・それぞれ、その時その場に最も相応しいもの(意味を成すもの)が相関して、総体的な調和が生み出される世界。その中で、お茶を出す側も出される側も、場に相応しい言葉と動作でコミュニケーションを行う・・・それが一番難しくて毎日が修行なのでしょうね。考えて動くのではなく、自然に体が動くように。流れるような連続した動作や意味のこもった言葉は美しいし、それを身に付けるためには、やはり心の「調和」が無いといけません(一流のスポーツ選手もこれに近い)。普段散らかった仕事場で、右往左往して心に波風を立てている僕などは、学ぶべきことが多いなと少々反省もしてしまいました。
ところで、少し前に映画「かもめ食堂」を見たとき、映画の中でこんなセリフがありました。
「人がいれてくれたコーヒーって、どうしてこんなにおいしいんでしょうね?」
確かにそう。コーヒーに限らず、例えばおにぎりとか、カレーとか、チャーハンとか・・・ほかにもいろいろありそうです。自分でも作らないことは無いけれど、人に作ってもらったもののほうが客観的に味わえるし、第一有難みがあって美味しい気がします。作る人の気持ちがスパイスとして効いているのでは??お茶の世界にもこれは当てはまるでしょう。気持ちを込めてお茶を点てる。そして有り難くいただく。おいしいものをおいしいと感じることができたなら、そこに人と人のHarmonyが生まれ出ているのではなかろうかと・・・。