再会

lo-tus2006-04-18


今年咲いている桜と、去年の桜。
さて、どこがどう違うでしょう?
ちゃんと答えられる人います?

先日事務所の電話が突然鳴ったので(電話はいつも突然だけど)出てみると、聞き覚えのある会社名、聞き覚えのある声。それはなんと約10年前、仕事でお世話になっていた広告代理店のAさんでした。僕がいろいろ転職・放浪などしていたために、最近すっかり連絡をとることがなくなっていました。だから、約10年ぶりの電話。「うわー、ホンマ久しぶりですねえ!お元気ですか?」。こちらも少しトーンが上りました。なぜ連絡してくれたかというと、今自分たちが作っているフリーペーパーをたまたま街で手に取って、制作者の欄で僕の名前を見つけたから…、とのことでした。こういうハプニングは好きです。
何か新たな仕事の相談もあるらしく「一度来ないか?」と言われたので、二つ返事で「望むところです!」。というわけでさっそく先方の事務所を訪ねることにしました。そう、10年ぶりに。

向かう途中、もう正確には思い出せないけど、“あの頃”の気分が少し甦ってきました。いろんな想いが胸の中に湧いてきました。「10年と言えばひと昔、いやふた昔だよな」。その間いろんなことが起きて生活が大きく変わりました。仕事の面でも「自信」じゃないけど、多少のピンチにも動じないような「ずる賢さ」を身につけました。そういう自分の変化を相手に話したかったし、また相手がどれぐらい変わっているかも興味がありました。

そうして先方の事務所に到着。ドアを開けると、見覚えのある雑然としたオフィス、そして懐かしい臭い…。不覚にも少しジーンとしながら、なるべく元気に「どうもどうも。ご無沙汰してまーす!」。
10年ぶりにAさんに再会。お互いの身の上話、仕事の話などを一通りして、相手も少し老けているものの、さほど変わりなことが分かりました。ちゃんとポリシーをもって地道に本業に取り組んでいらっしゃる。それに引き替え、僕はなんて変化に富んだ10年間を送ってきたんだろうと思いました。しかしその変化をバネにしていたことも確か。
最後に「いやー、僕もいろいろ変わりましたよ」と言うと、Aさんは「いや、そんなことないよ。lo-tusさんって、ぜんぜん変わりませんねえ〜」。かなり意外。こりゃ一本取られたぁ〜、と思いましたよ(笑)。変わったと思っているのは自分だけで、周りから見たら「相変わらずなヤツ」なのかも(ハイ確かに「年齢不詳」とはよく言われますけど)。ま、どっちでもいいです!

久々の再会を終えて外に出ると、春の陽射しの中散りかかる桜がまぶしくて、まるで白昼夢。
今年咲いている桜と、去年までの桜。
花は同じでも、どこか違う?
この問いにちゃんと答えられる人います?