「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」

lo-tus2006-05-01



タイトルは長いけど映画は長さを感じさせない面白さ。
舞台はテキサス国境地帯。友人を殺されたカウボーイが、死体を掘り起こし加害者も連れて死人の故郷・メキシコに旅するロードムービーである。
これは、いろんな意味で越境の物語と見た。乾燥地帯の荒涼とした風景の中、国と国(人種)、生と死、被害者と加害者、憎しみと友情、罪と罰、追うか追われるか、事実と空想…、あらゆるボーダーがとけてゆく。
取り返しのつかない罪を償うということは、相手が許してくれれば済む問題ではない。自分で自分を許すところまで行かなければ…。これは、死ぬほど精進しなければできることではない。僕はできたためしが無い。
おっと、これから見ようとしている人のために、あまり書きすぎてはいけない。でも大丈夫。今書いたことは、この映画の面白さの10分の1も語ってないから…。