Mind Garden

ウチの家には小さいながらも庭があって、これから夏にかけて、植木や雑草が一番勢いを増す季節。自分は造園に関しては全く素人だけど、休みの日に雑草を引いてみたり、伸びた枝を切ってみたり、その程度のことはしている。先日も、黙々と草に触り土のにおいをかいでいると、ただそれだけのことが楽しくなって、だんだんと無我の境地に。相当病んでいるのか?「こういうのって平和だなあ〜」という気になった。
庭と付き合ってみて面白いと思ったのは、「庭は自分の精神状態とリンクしている!」ということ。忙しくて心がすさんでくると、当然庭を触る時間がないので荒れてくる。たまに掃除をしてやると、見た目がすっきりするし、自分の気持ちも平穏を取り戻すというものだ。庭は住人の精神を映す鏡か?別に他人に見せたくて庭をきれいにするわけではない。それほど自慢できるものでもない。自己満足の世界だ。そうすることが気持ちいいから。それにつきる。

狭い庭の中にも動植物たちの小宇宙が形作られていることにも驚く。地面の様子は刻々と変化するし、年によって雑草の勢力分布図も違う。突然、見たこともないような草が、以前生えていた草に取って代わったりするので、そのドラマチックな変化はプロ野球の首位争いや政党の議席争いよりもよっぽど面白かったり。こればかりは予想ができないから。
そんな世界でアリも毛虫もダンゴムシも、今が一番元気。せっせと忙しそうに暮らしている。時には害虫が木を蝕むこともある。外から来客もあって、ゆっくり気だるそうに歩くトラ猫が来る。あの子は常連さん。いつもの散歩ルートなのだろう。去年一度、野生の猿の来襲にあったときは、さすがに参ったけど(笑)。いつだったかイタチ君も、庭ばかりか家にまで上がり込んで走り回り大騒ぎになった。*1招かれざる客もたまにはあるさ。それがココロの遊園地「Mind Garden」。

*1:この様子ではとんでもない田舎暮らしのように見えるかもしれないが、京都の中心街・三条まで地下鉄で二駅。この街は狭い。