図書館の快楽

lo-tus2006-10-27


時々仕事関連の調べもので、図書館に足を運びます。
いいですね、平日の午後の図書館は。緊張感でもなく、ゆったり感でもない、独特のクールな空気があって・・・。
図書館に行く目的は、何か調べたいものがあるから。読みたい本があるから。ざっと本棚の分類で見当をつけて目的めがけて歩きます。ところが、その目的に達するまでに必ずどこかで道草をしてしまうため、なかなかたどりつけません。ふと通りかかった右手の本棚に面白そうな本を見つけてしまうと、しばらく立ち読み。いけないいけないと振り切り、再び歩き出すと今度は左の本が気になるぞ・・・しばらく立ち読み。
「あれっ?今日、僕はなんのためにここにいるんだっけ?」
まあ面白いものを見つけた時は、目的がどうとかこうとか、気にしない気にしない・・・。

今、実は図書館に行かなくても、大抵の情報はインターネットで検索すれば出てきます。体験を伴わない知識ならいくらでも得られます。とっても便利で速い。それに対して図書館でのアナログ歩行検索は面倒といえば面倒。
しかし図書館には空気があるし臭いがあるし、本のすき間からチラッと見える棚の向こうの人が誰だってミステリアスにみえません?そう、本を狙う人は誰もがハンター(一撃で獲物をしとめようとしています)。そして「目的以外についでに何かを見つけてしまう」という、楽しいサプライズがあります。
ネットでは同じ検索ワードを入れれば誰でも同じ結果が得られますが、図書館では人によって結果は違う。道草ルートも楽しみも人の数だけあるんだから。
デジタルの恩恵を受けつつも、0と1の狭間で戯れるアナログの快楽も、絶対に体が欲しています。