Cosmic Soul

少年の頃は Soul Music なんて、メロディがウルサく感じられて耳に入ってこなかったのに、*1いつからだろう?「Soul 」という言葉の意味をなんとなく分かったつもりになって、レコードを買うようになったのは??大人になってみて、Soul Musicはスルメのように、噛めば噛むほど味わい深くなってきた。なんたって歌がうまい!リズムがすごい!!そして時々死ぬほどSweet。
さてさて、いろんなSoul Musicの中で、今日は敢えて一つのジャンルにこだわってみたい。それは「Cosmic Soul」。こんな呼び方は、多分ない。さっき思いついたの。例えば、何枚か挙げると・・・
  
左から
『Cosmic Vortex』 Weldon Irvine
『Reflection Of A Golden Dream』Lonnie Liston Smith & The Cosmic Echoes
『The Return of the Space CowboyJamiroquai

分かりやすく、グループ・アルバム名に直接「宇宙」が入っているものを選んでみた。*2なんとなく宇宙をテーマにしているのが分かる。
左の2枚は70年代に作られたもの。聴いてみるといくつかの共通点がある。一つはフェンダーローズほかエレビや当時最新だったシンセの音を効果的に使って、宇宙を表現していること。Weldon IrvineもLonnie Liston Smithも鍵盤奏者で、これは結構重要なポイントだ。これらの鍵盤の発明で、スペイシーな’浮遊感が表現できるようになったのだ。そう、イマジネーションの宇宙旅行が身近になった。歌・メロディーも至ってクール。これが、もともとSoul Musicが持っていたファンキー&グルーヴィーなリズムの上に展開されるのだから気持ちよくないわけがない。
そしてもう一つ共通項があって、それはMarvin Gayを好んで取り上げていること。『What's Going On』。スピリチャルなコンセプト&メッセージ性でSoul Musicに新機軸を与えたアルバム『What's Going On』は、確かにあの有名なイントロをはじめ全編を通して得体の知れないHighな気分に満ちていた。まるで真空遊泳しているかのように。Soulが最初に宇宙への扉を開いたのは、このアルバムかも。
この影響は時代を超えて、彗星のシッポのごとく尾を引いている。90年代に登場したJamiroquai。彼の先生はスティービー・ワンダーだけではなくて、Cosmic Soulのフォロワーと見た。*3最近彼がライヴで、Weldon Irvineの「We Gettin' Down」という僕も大好きな曲をカバーしているのを聴いて確信犯だと思った。Jamiらしく、跳ねるようなすごくカッコいい演奏だった。
それじゃあ、Soul Musicはどうして宇宙を目指すのか?
「Soul」といえば・・・、「Brother」→「Love」→「Free」→「Cosmic」・・・
まあ自然な連鎖といえば・・・、そういうことになる。

*1:パンク、ニューウェーブの時代。思えばヘンテコな音楽から入門したもんだ。

*2:おすすめレコード、となるとまたちょっとちがうもので・・・。

*3:パクリといえばパクリだけど、彼の場合、いつもセンス良くパクる。フェイクっぽいカッコ良さ。