不都合な東寺のイエローマジック

lo-tus2007-07-08


Live Earthを見てきました。
不都合な真実』、京都・東寺、YMO・・・。別々にありながら、なんとなく共通点も見えていた3つのものが、今夜ひとつに重なりました。「時代」は時として、こんな鮮やかなマジックを演出します。
重なる、といえばYMO名義で彼ら3人がひとつの舞台に重なることはもうないかと思っていましたが、間違いでした。多分これは1200年前に空海が仕組んだステージ。まるで東寺の金堂から飛び出してきたのかのような(?)、ロック界の薬師三尊像といえばこのお三方のことでしょう(ちょっとちがうかも)。熱くなりすぎた地球を救おうと、それぞれ楽器を手に取って立ち上がったということです。
会場の東寺に着くと、歩道には長蛇の列。YMOシャツ(昔のステージ衣装)を着た人が何人もいたり、やたらと知り合いに会って「おっ、ひさしぶり」なんてあいさつしたり。なんだか不思議なお祭り気分になってきました。
4組の演奏が終わり、最後に登場したのがYMO。一気に会場総立ち大歓声。3人の出す音を直に聴くという贅沢な時間は、あっという間に過ぎてしまいました。YMOと言えばテクノですけど、反面、いまだにこれだけの人を総立ちさせるのは超一流の「ライブバンド」のなせる技。このあいだ「最近ベースが苦手で・・・」と、とぼけていた細野さんも、二人羽織ではなくてちゃんと自分でベースを弾いてました。

*金堂前の舞台、開演前。このお堂の中には本当に薬師三尊がいらっしゃるんです。

*ステージはこんな感じ。ラストは境内にRydeenを響かせて。音は新しかったけど、MC一切なしというのは昔と変わらず。

さて、これまでバンド・エイドライブ・エイドなどがありましたが、今回のLive Earth地球温暖化を防止を訴えるコンサートを世界7大都市で同時開催。平たく言えば「地球を救おう!」というのが趣旨です。こんな大きなテーマのイベントは今までなかった。この危機を乗り越えられるかどうか、今自分たちは試されている時だと思っています。
「このままじゃ地球は危ないんじゃない?」ってことが、最近各メディアでも普通に報道されるようになったし、世界でこんなライブイベントまで成り立ったのだから、少し世の中が動いたのだと・・・信じたいです。
それからもう一つ付け加えたいのが、東寺会場では、ずっと見たかったマイケル・ナイマンさん聴くことができて感激でした。ピアノソロで。
七夕の夜、星は見えなかったけれど、電波塔になった五重の塔から素晴らしい音楽が、雲の向こうまで響いたでしょう。