(23)真夏の夜のメインストリート

lo-tus2007-08-10

真夏の京都は、観光シーズンでもないのに賑わってます。というのは、あっち側の世界からのお客さんが里帰りしてきているから・・・というのはウソかホントか分かりませんけれど。今、京都を案内してくれと請われれば、まず僕はここを紹介します。五条坂の陶器祭りと、その周辺のお盆のおまつり。
つい昨日、ちょうど五条坂の陶器祭りをやってたので、仕事帰りにちょっと散歩。この陶器祭り、なぜか独特の匂いがするのです。ズラッと並ぶ陶器の屋台と人の熱気と、どこからともなく漂ってくる線香のような匂いが一体となって、実に妖しげな感じ・・・。それで一気にDeep Kyotoに連れ去られます。
匂いというのは大したもんで、フッと遠い記憶を呼び覚ましてくれます。実は以前(7〜8年前かな?)、この五条坂に住んでいたので、陶器祭りは夏の恒例行事と化し、自然に歩く羽目になりました。この匂いを嗅ぐと、なんだかその頃の生活とか気分まで甦ってくる。あの頃の夏のが、ソックリそのまま、今もそこにありました。
さてさて僕はそれほど器にこだわるほうではありません。だから買う意志はないので、ひやかすだけ。同じ陶器でも、お店ごとにデザインテイストが違うのが面白い。陶芸家の美意識みたいなものが形になって並んでいるみたい。器の顔と陶芸家の顔はだいたい一致するものです。
賑わう五条坂を歩いたら、次はちょっと外れて「お参りコース」へ。ここからが夏の夜は本番。「五条坂」の次は「六」のつくサイキックなお寺を2つハシゴしましょう。

まずは六波羅蜜寺(ろくはらみつじ)から。空也像が有名ですが、今はお盆ということで先祖を迎えるため、たくさんの火が主役。

(左)本堂には、ミニチュア大文字の火。
(右)庭に描かれたのは菩提樹の葉と仏塔だそうです。

不思議なものを発見。綱を引くと鐘の音が。これが噂の迎え鐘。


次に六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)の「六道まいり」。昨年も書いたので中の様子は省略。
http://d.hatena.ne.jp/lo-tus/20060809
毎年何も変わらないお参り風景でした。


(左)すぐそばには「幽霊の子育て飴」を売る有名な老舗。
(右)混雑はないけれど、毎年確実に地味な盛り上がりを見せる参道。

この一帯、観光というよりも地元色いっぱいなところが良いです。
密かに「京都の裏メインストリート」と呼んでます。
なるべく、いやゼッタイ、暗くなってからお出掛け下さい。