弥生雑記

lo-tus2008-03-25

卒業、異動などで3月の世の中は別れの季節。自分自身もこの3月、そしてこの1年間、いつになく別れの多い時期でした。大きな別れとしては身内が浄土へ旅立ったり、職場の範囲の小さなところでは、新天地を求める後輩を見送ったり、今まで担当していたクライアントを人にゆずったり・・・。そうそう教習所で久しぶりに卒業気分も味わった。
別れはさびしいし、時として辛いです。詳しい状況は書きませんが、いろんな別れの中で僕とて2度ほど泣きました。しかし別れがあるから、また何かしらの再生がある。両者は表裏一体の関係です。別れだけ、あるいは再生だけというのはあり得ない。世界はそういうループ構造なのだから。
別れがさびしいのは、ある人と離れてしまうとか、ある物を失ってしまうとか、そんな目に見える事象のせいではないように、最近は思います。「時間」という誰にも止められない絶対君主(この宇宙始まって以来君臨する暴君)に対する、絶望的かつささやかな抵抗・・・それが涙の正体です。
そんな3月ももうすぐ終わり。明るい日差しは影を濃くする。ラッパ水仙のファンファーレとともに3月とも別れよう。


昨日は仕事で、市内の某女子大学へプレゼンテーションに行く途中、鴨川沿いの桜が咲いていました。今年初めて見た桜。いよいよ、1年で最も落ち着かない季節が到来・・・無言の宣言を聞きました。
落ち着かない、というのは花の見ごろを気にしなければならないというセンティメントとは少し違う。
桜は、すごく生々しく肉感的な花に見えます。例えばスーパーでお肉を買った時、早く冷蔵庫へ入れなければ・・・と思うあの感覚に似て。桜を見ているとやはり冷蔵庫で保存したくなる。でないと今にも生温かい春風にのって、腐敗臭さえ漂ってきそうな妖しさが・・・。
そんなことを考えながら目的の大学に着くと、構内はまだ閑散とした様子。4月になればここも一気に花の新入生たちの満開になるんだろうな。空には春嵐の兆し・・・。
「ハナノイノチハミジカクテ・・・。」

あ、今回は少々短調の日記になってしまいましたね。スミマセン。