滝伝説

lo-tus2008-05-08

今年は一応4連休しました。
空気が気持ちいい季節なので、こうなるともうどこか歩きたくなります。何の予定も立ててなかったのですが、急きょ岐阜の「養老の滝」を見に行くことに。
同じ名前の居酒屋チェーンには何度か飲みに行った事はあるものの、本物は初めて。でもこの滝のことはよく知っていました。小さい頃、日本昔話で「滝を流れる水が実はお酒で、瓢箪に入れて持ち帰ったら親父が元気に・・・」というふうな物語があったので。子どもにお酒の味がわかるはずはありませんが、外国の童話にお菓子の家があるのと同じように、日本にはお酒の滝があったのかと、この世の桃源郷伝説に妖しい誘惑を感じた覚えがあります。その時から、いつか行こうと思い続けて、ようやく実現。
しかしこの滝、すぐに見られるわけではありません。山の中にあるので、急な坂を結構な距離歩いて登らなければなりません。休憩をしながら登ること約20〜30分。ようやく滝を拝むことができました。実に、絵に描いたような美しい姿の、典型的な“滝”。水しぶきと音と新緑と・・・すべてが眩しくて気持ちよかったです。
さて、以前行った赤目四十八滝とか、今回の養老の滝もそうですけど、滝に向かうまでの道のりが「参道」のようになっているところが不思議と共通しています。昭和の香り漂うお団子茶屋+土産物屋さんなどが軒を連ねる、あの懐かしい雰囲気。これは全国共通と言っていい(?)参道風景ではないでしょうか?ちょうどお寺や神社の参道と同じ匂いのする場所なのです。やはり滝も信仰の対象であり、日常からトリップしてくるものなのだと実感。その道のりにおいては、はやりお団子だって食べたくなるし、ワケの分からないお土産だってスゴイものに見えたりしてくる(なんたって感覚がトリップしてるから)。
そして必ずと言っていいほど、キッチュなものの一つや二つ見つけてしまいます。今回はコレ。実はリフトでも登れるんだと、控え目に教えてくれた古い案内看板。この女性がなぜネクタイ姿なのか?気になります。それに「リフトに乗りたい!」って楽しげな感じがまったくせず、微妙に妖気さえ感じてしまった僕でした。
帰り道に、菊水泉という伝説の湧き水を飲みました。さすがにお酒ではなかったものの、翌日足腰が痛くならなかったのはこの水の御利益ということにしておきましょう。