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「恋人の死の謎を追う女」というすごく大雑把な設定以外、細かい話の筋が僕にはぼんやりとしか理解できませんでした。が、それでもこの映画の素晴らしいところは、アンナ・カリーナをひたすら追うカメラ、そしてアップの多さです。しかもクールな瞳から詩的なセリフ、謎めいたセリフ、戯れ言、意味不明の言葉遊びなどが次々と繰り出されてくるのですから、もうそれだけで満足していいやという気になります。ゴダール監督のことですから、ストーリー性など重視していないはずなので、これはこれで正しい観賞法かと・・・。監督の視線になってカリーナを見ているような錯覚を覚える映画。