科学のチカラ

lo-tus2010-01-12


先日初めて遊びに行って、思いのほか楽しかったのが琵琶湖のほとりにある大津市科学館。べつに最新設備があるわけではなく、珍しいものがあるわけでもないのですが(むしろ昔ながらの子ども向け施設)、科学の仕組みで動くいろんなものに触れることができて懐かしさも半分、自分が大人であることを忘れ、子どもといっしょになって楽しんでしまいました。休日にもかかわらず人は少なく順番待ちなど皆無。お子様連れの皆様、そして大人にとっても結構な穴場ではないでしょうか?

まずはメインのプラネタリウムから。入り口のレトロな書体が良いです。琵琶湖の夕暮れが再現されると、スーッと暗くなって満点の星空に。実際の都会の夜には見えないだけで、空にはこんなに星があったのかとびっくりします。毎日自分の家でもこんなに星が見えたなら、僕だって日々の生活の中で、今よりもう少し善行が増えるのではないかと・・・心洗われるようです。
冬の大三角形は・・・」と、学芸員の方が星座の由来を説明してくれました。それも楽しいですが、一層説明抜きでアンビエントミュージックとか自然音なんかを静かに延々と流してみてはどうだろうかと思います。「トゥインクル・ドーム」などと名づければ、大人向けの癒し空間としても、結構人気を集めると思うんですけど・・・。
展示スペースでは太古の滋賀県に住んでいたというナウマン象の実物大模型がお出迎え。写真を撮ろうとしたら、急に動いてしゃべり始めたので「ワッ」とびっくり。意外な展開に面食らいつつ、なかなか侮れない科学館だと期待が膨らみます。
地質や生物などの資料展示は普通の資料館とあまり変わらない感じだったので、ほどほどにスルー。しかし次の体験学習スペースが期待以上に面白かった。万華鏡などの合わせ鏡の中に入ることができる「ミラーハウス」で異次元ワールドに。また、自転車型器具を漕いでいると鏡に映る自分の姿がガイコツに変わる「からだのしくみ」コーナー。そして、磁石を使って難関を越えて鉄球を運ぶ「マグネットアドベンチャー」など、ゲーム感覚で熱中できて何度もリピート。これがなかなか難しく、結局10回以上チャレンジしても一度もゴールできなかったという屈辱的な結果に。これでは子どもに示しがつかないので悔しかったのですが、他にも面白い装置がいろいろとあり、あっという間に半日ほど過ぎて閉館時間に。リベンジを誓い施設を後にしました。
科学といっても、教科書だけ読んでいてはつまらないと思いますが、この科学館の面白いところは「見せ方」の魅力でしょう。理屈だけでなく、ちゃんと感覚を刺激する装置になっているところが良いです。しかもコンピュータ依存度が低く、ほとんどアナログのパワーを活かした仕掛けでワクワクさせてくれるところがミソ。地味ながら光るものがあるスポットでした。