仏像のココロ

lo-tus2008-01-07

この年末年始は、いつになくたくさんテレビを見ました。特にNHK-BSの映画、音楽、仏像関係の特番や再放送が連日面白く、DVD録画フル活用。まだすべて見切れてないぐらい。まあ寒い時期だし、人ごみも避けたいので。コタツ、テレビ、アルコールというMy迎春3点セットで、猫になったつもりで丸くなってダラダラ過ごしたお正月だったというわけです。
そんな中でも一番面白かった番組が「にっぽん 心の仏像100選」という前・後編6時間の番組。全国の視聴者から寄せられたお便りを元に「心に残る仏像100」を一挙紹介するという仏像リクエスト番組(ブツリク?)でした。こういう番組が作られたのも昨今の仏像ブームのおかげでしょうか?今まで仏像は、宗教的な立場とか美術的な立場から語られることが多かったのですが、今回は一般の人の立場から、いかにその仏像が好きか、思い入れが強いかが語られたのが新鮮味がありました。
紹介されたお便りがまた素晴らしかった。地域や家族との結びつきとつながった仏像体験が多数採用されていたのには、いつものNHK的な意図が働いているように感じられたものの、お便り自体はすごく個人的な体験が綴られていて感動的でした。一番笑ったのは仏像がタキシードを着て枕元に立ち「何も心配はありません」とおっしゃった予知夢を見た方のお話。逆に一番泣いたのは、仏像に亡き息子さんの姿を感じて立ち去れなくなった方のお話とか・・・。巷の仏像ファンがどんな気持ちで仏像に会いにいっているのかが分かったし(本当に多様でした)、それから今回は解説にいとうせいこうさんが入っていて、すごく適切なコメントを加えてくれたのも良かったと思います。
いろいろと勉強になった6時間だったわけですが、自分なりにまとめをしてみると・・・
*仏像は観賞するものではない。心の中で抱きしめるものだ。
*仏像は自分を映す鏡である。嬉しい時は笑ってくれるし、やましい時には諭してくれる。
*女性は男性的な仏像が好きで、男性は女性的な仏像が好きみたい。
僕も仏像マニアとまでは言えないまでも、好きなブツ様は結構います。京都なら、このブログでも何度か書かせていただいた東寺、三十三間堂などをすぐに思い出します。でも最近一番気になっているのは奈良・室生寺の十一面観音様だったり・・・。テレビばかりじゃつまらないので、やっぱり出掛けなくっちゃね。ナマで対面しないと分からないから。