しんくろ

lo-tus2008-04-13


シンクロ率200%と言われる THE CORNELIUS GROUP ULTIMATE SENSUOUS TOUR SYNCHRONIZED SHOW(長い!)の最後の最後の公演をグランキューブ大阪で見てきました。
2006年の、自分にとっての最重要盤のひとつが「Sensuous」。一音一音に真心を込めて研ぎ澄ました音響に、アーティスト・小山田さんの際限のないアイディア&さらなる進化の可能性を感じました。フリッパーズの頃の音は面白いけど、今のほうが音が断然深い。今回ようやくSHOWを見ることができて良かったです。いやー、ファンタスティック!!
今回の話題になっているのがなんといっても映像。音楽を補う映像でもなく、映像を補う音楽でもなく。映像と音楽がまったく同じ呼吸をする、類比なき完全な一個の世界。「200%シンクロ」の意味が分かりました。
つながれていた映像は、アートなCGから「猿の惑星」「ちびまる子ちゃん」「5レンジャー」からニュースやCM映像まで、何でもアリの世界。全体的に乾いたユーモアが流れていて楽しかった。POPとは「儚いもの」のことを言うんですね。お約束の、観客テルミンもありました(ラブ・ミー・テンダー)。
小山田さんのスゴイところは、僕は「編集感覚」だと思ってます。その編集感覚は、バランス感覚と言い換えてもいいかも知れない。そう、○と△をつなぎ合わせて、違和感なく□を作ってしまうような錬金術
そしてそもそも彼の中には、ものすごく緻密なクリエーターと、ものすごくパンキッシュなパフォーマーが同居しているように思います。そういうかけ離れたものを同時に飼いならす一流の調教師、あるいはシンクロ・マスターと呼びたくなります。
しかしこのSHOWは、演ってる方が一番楽しいのではないでしょうか?ビジュアル、音楽、テクノロジーに演奏者の肉体が溶けていき、感覚だけが宙を舞うような体験を想像するのですがどうでしょう?