Good Vibration

lo-tus2008-06-03


常日頃、音楽はよく聴きますけど、主に次の3つの聞き方があります。
1 ライブで聴く。
2 スピーカーで聴く。
3 ヘッドホンで聴く。
僕の理論によると、1から3にいくにしたがって、音楽のパワーは下がっていくのではないかと思っています。例えば同じレコードをヘッドホンで聴くのと、スピーカーで聴くのとではぜんぜんちがって、スピーカーの音の方がぐっと迫力あるので、音にも曲にも感動しやすい。ライブで聴くとなるとさらに盛り上がって、大して良い曲でなくても良く聞こえたりするという「幻聴」まで起きたりして(?)。これは会場の大音量だけのせいではありません。なぜなら、ヘッドホンで大音量で聴いても、またそれは種類の違う音にしかならないから。
この違いは何だろう?音は空気を振動させるものだから、その場の空気の影響か?会場の空気、自分の部屋の空気・・・。ヘッドホンは空気の振動を生じない音響装置だからダメなのかな???などと考えたりしてました。そう多分、音の快感は「聴こえる音色」と「空気の揺れ」の共鳴から成り立っている・・・ということで冒頭に述べた音のパワー順位理論に行き着いたのです。
実は最近になって、なんと、これに似たようなテーマの研究に取り組む先生がいらっしゃることを知りました。サンプルはガムランです。ガムランには人間に聴こえる周波数の音のほかに、聴こえないような高周波数の音が含まれているんだそうです。録音したガムランをそのまま聴く。そして次に聴こえない高周波数の音だけを音響処理でカットして聴く。後者は、もともと聴こえない音がカットされただけなので、前者とほとんど同じ音楽に聞こえたかもしれません。こうして二通りのガムランを聴き比べる実験をすると・・・あらあら不思議。聴いているときの脳の活動の様子を比べると、前者(聴こえない高周波音入り)のほうが脳のα波が増大した・・・、つまり気持ちよかったということなんですね。
なぜそうなるのかという脳のメカニズムは分からないそうですけど、この理屈で行くと、生の音→スピーカー→ヘッドホン・・・、段階ごとに、聴こえない音の振動(空気の響き)がそぎ落とされているのでしょうか?耳に聴こえない音だって、実は体で聴いているのだなと思います。
いやでも、こうして目に見えないもの、耳に聴こえないものの中にこそ、ほんとうに大切な音楽のエッセンスが隠されているのかもしれない。
ではみなさん、Have a Good Vibration !